MITS工法は、QSJシステムとCMSシステム。2つのシステムより編成されており、同じ機械構成を使用するため臨機応変な対応が可能です。施工条件により2つのシステムを使い分ければメリットはさらに増大し、幅広い現場条件に対応可能です。
中圧噴射で水切削を行い所定深度まで貫入。障害物(捨石・松杭等)がある時は硅砂を含む高圧噴射削孔水で切削削孔し、削孔終了後、セメント系固化材のスラリーと硅砂を中圧噴射することで地盤改良し、円形状の改良体を造成するシステムです。
1.硅砂注入により障害物(捨石・松杭等)やコンクリート削孔が容易。
2.中圧噴射なので周辺地盤の変位を抑制。
3.障害物削孔が可能なことから、高精度かつ高品質な改良体を造成。
4.障害物混入地盤において工期短縮が可能。
5.CMSシステムとの併用が可能なため経済性に優れる。
硅砂を高濃度に混入した水(硅砂スラリー)をポンプで加圧噴射させる“直接加圧式アブレシブジェット”のことです。SD方式のアブレシブジェットは、硅砂が水と同程度の速度を獲得すること、高濃度の硅砂を含むことが可能であるため比較的低圧でも大きな加圧能力を持つ噴流を形成します。
1.撹拌翼と中圧噴射の併用によりベースマシンの小型化と
改良体の径拡大が可能。
2.噴射・撹拌の併用により改良地盤の共回り現象が発生せず
周辺地盤の変位を抑制。
3.撹拌翼の正転・逆転と中圧噴射撹拌により改良体の品質が
さらに向上。
4.撹拌効率の向上により、改良時間が短縮し経済性に優れる。
5.中深度の改良体造成に柔軟に適応、かつ低公害施工が可能。
6.QSJシステムとの併用が可能なため障害物への適応も可能。
CMSシステム用に開発された中圧噴射専用ポンプであり、SDプラントの独自技術を利用し、スラリー状セメント系固化材の中圧大流量噴射を可能としました。
佐賀大学とMITS工法協会の共同研究でQSJシステムを開発しました。セメントスラリーと微粉硅砂を粘土地盤中に噴射して直径約1mの堅固な改良体を築造します。大きな特徴は、施工機械が軽量で低廉であること、地盤中に巨礫・コンクリート塊などがあっても容易に削孔し、それを包み込んで改良体施工が可能なことです。他に、変位低減板を用いた機械撹拌式のCMSシステムも優れた工法です。
佐賀大学名誉教授 三浦 哲彦 (工学博士・技術士・MITS工法協会顧問)