昭和40年代にCCP工法が発明されて以来、現在までこれを基盤とした新工法が各種発明されています。それぞれに特徴を生かした施工に利用されていますが、いずれも深度30m程度までの垂直施工に限られ、斜めや水平方向への利用は困難とされてきました。 |
垂直施行はもちろん、あらゆる方向に改良体を造ることができます。
地中および地表面に対して、改良中における影響を防止します。
従来工法では不可能な大深度(40m以上)に対応できる地盤改良法です。
専用管を通じて、排泥が直接移送できるため現場を綺麗な環境に維持できます。
排泥を放出しないため、目的の範囲内に改良体を造ることができ、土壌、水中への汚染を防止します。
ジェットグラウト工法の欠点を解決するために、新しく造成装置及び多孔管を開発しました。
この工法の最大の特徴は切削した排泥の排出機構にあります。従来、ジェットグラウド工法においては、排泥の排出をエアーリフトのみに頼っていました。それに対し、MJS工法では強制的に専用管の中に吸引し、地表へ移送することにより、水平から斜めまであらゆる施工が可能となりました。
また、併せて地盤内圧力管理に基づいて排出する排泥量を調節吸引することにより、噴射攪拌に伴う地盤の降起、沈下などの地盤変状を抑えることを可能にした工法です。
■ 施工概要図 |
■ 多孔管 |
MJS工法で使用されている先端装置は地盤内圧力を感知する圧力センサー、排泥を吸入する排泥口等が配置された多機能の多孔管を備えています。その大きさは、直径140㎜程度とコンパクトです。
改良に伴う排泥水は、特殊装置により吸引されます。また、地盤内圧力と運動する排泥量の調整も可能となりました。
多孔管内に排泥専用管を確保することにより、排泥水を全量回収できるため、綺麗な環境で施工できます。
地盤内圧力は、リアルタイムで表示されます。
重要構造物、交通車両の多い道路直下の地盤改良においては、集中管理室を設け、送られるデータをもとに施工管理ができます。
・ 施工目的(改良目的)
・ 地盤条件(土質性状、地下水位等)
・ 施工環境(地下埋設物、近接構造物)
・ その他(作業条件、土被り等)
※引き抜きのステップ長は、現場条件に応じて変える場合があります。
※1 揺動角度(θ)により、引抜き速度(γ2)を決定
※2 土質条件
砂質土 : 0≦N<70 (N≧70の場合は検討)
粘性土 : 0<C<50 (C≧50kN/㎡の場合は検討)
砂 礫 : N<70 (N<70の場合は砂質土に於ける有効径の90%)
腐植土 : 検討を要する
*弾性係数 E50=100×qu (MN/㎡)
透水係数 k≦1×10-7 (㎝/sec)
MJS工法における設備は、施工環境によって変わりますが、標準の配置は下記のようになります。
高圧噴射地盤改良が水平に施工できます。
地下埋設が輻しんする都市部において地上からの施工が困難な現場に最適な工法です。地盤内圧力をコントロールすることにより、地表および地下の構造物に影響を与える事なく幅広く適用できます。
自在の角度で施工できます。
上部に制限があったり、施工ヤードが限定される場合に適します。
従来の高圧噴射地盤改良では不可能だったエリアまで改良ができます。
河川下および重要構造物の近接施工、さらには大深度の施工に適します。
1.河川内の施工において、締め切りをせずに高圧噴射改良ができます。
2.施工時に発生する拝泥により埋設管および構造物を汚すことはありません。
3.揺動角度を変えることにより埋設管、構造物を傷つけません。
4.大深度の改良も可能となりました。